滝沢市は2026年春に巨大複合商業施設が開業し、岩手県内で最も注目される地域に変わります。人口約5万4000人の市が、なぜ今移住先として急浮上しているのか。その理由を具体的にお伝えします。
結まち滝沢クロスが変える生活環境
2026年春、市役所付近の約11ヘクタールに誕生する結まち滝沢クロスは、地域生活を根本から変えます。
主要テナント構成：
- スーパーマーケット（秋田県のいとく）
- ドラッグストア
- ホームセンター
- 温浴施設
- フィットネスジム
- クリニック
- 保育園
- 飲食店を含む20店舗以上
これまで盛岡市まで行く必要があった買い物や医療が、市内で完結できるようになります。駐車場は約1500台分を確保。車でのアクセスが格段に向上します。
施設開業により雇用創出も期待され、地域経済の活性化が見込まれています。
IT産業集積地としての滝沢市
滝沢市IPUイノベーションセンターには26社、イノベーションパークには4社のIT企業が入居しています。
岩手県立大学との産学官連携により実現した取り組み：
- 地域の子ども向けIoT技術教育
- 企業間マッチング事業
- 課題解決型プロジェクト演習（PBL）
- 防災やごみ収集に関するアプリ開発
- 行政サービスのDX推進
東北のシリコンバレーを目指すこの地域では、UIJターンによる若者の雇用創出も進んでいます。
交通アクセスの優位性
IGRいわて銀河鉄道の滝沢駅から盛岡市中心部まで約20分。東北新幹線盛岡駅を経由すれば東京駅まで約2時間でアクセス可能です。
主要交通インフラ：
- 東北自動車道滝沢IC
- IGRいわて銀河鉄道（滝沢駅、巣子駅）
- JR田沢湖線（大釜駅）
- 市内バス路線網
通勤通学の利便性が高く、首都圏へのアクセスも良好なため、リモートワークと出社を組み合わせた働き方にも適しています。
年間を通じた観光イベント
滝沢市では季節ごとに特色あるイベントが開催されます。
主要イベントカレンダー：
- 1月1日：チャグチャグ馬コ初詣（鬼越蒼前神社）
- 4月29日：鞍掛山山開き
- 6月第2土曜日：チャグチャグ馬コ祭り
- 8月11日：滝沢スイカまつり
- 8月最終土日：滝沢市産業まつり
- 9月：滝沢山車まつり
特にチャグチャグ馬コ祭りは、装飾を施した馬が鬼越蒼前神社から盛岡八幡宮まで練り歩く伝統行事として全国的に有名です。
住環境の特徴と魅力
滝沢市は北上川と雫石川に囲まれた自然豊かな環境です。市街地は主に盛岡市に近い地域に形成され、住宅地やマンションが整備されています。
教育施設も充実し、子育て世帯に適した環境が整っています。地域コミュニティも活発で、安全で健康的な生活が期待できます。
農地が多い地域もありますが、都市近郊農業として稲作、野菜、酪農が盛んです。地元産のスイカ、サツマイモ（クイックスイート）、リンゴ、イワナが特産品として知られています。
市制移行の独自性
滝沢市は2014年1月1日に村から市へ移行しました。1998年に人口5万人を超えた時点で人口日本一の村となりましたが、あえて村のブランドを維持していました。
岩手県の条例改正により市制移行が可能となり、住民アンケートで約7割の賛成を得て実現。現行地方自治法下で村が単独で市制施行した全国2例目の稀有な事例です。
現在は住民自治日本一の市を目指し、農地開発による市街地整備を進めています。