ランチを食べた後、急に眠くなって仕事に集中できない。そんな経験、みなさんもありますよね。韓国では「シッコンジュン(식곤증)」と呼ばれるこの現象、実は単なる眠気で片付けられない場合もあるんです。
最近、同僚との会話でこの話題が出たとき、「それって血糖値の問題かも」という指摘を受けてハッとしました。確かに、キムパプやトッポッキなど炭水化物たっぷりの食事の後は特に眠くなる気がします。
食後の眠気はなぜ起こる?
食事をすると、消化のために血液が胃腸に集中します。その分、脳への血流が減って眠くなるというのが一般的な説明です。さらに、食べ物に含まれるトリプトファンというアミノ酸がセロトニンやメラトニンに変わることも眠気の原因になります。
でも、ここで重要なのは「どの程度の眠気か」ということ。軽い眠気なら30分から2時間くらいで自然に治まりますが、仕事に支障が出るほど強い眠気が続く場合は要注意です。
普通の眠気と危険な眠気の見分け方
韓国の病院で聞いた話では、こんな違いがあるそうです:
普通の食後の眠気:
- 時間が経てば自然に治る
- 軽い散歩で改善する
- 他に特別な症状はない
糖尿病の前兆かもしれない眠気:
- 我慢できないほど強い
- 炭水化物を食べた後に特にひどい
- のどの渇き、頻尿、体重減少などを伴う
- 食後に急激な空腹感や手の震えがある
ソウルの食生活で気をつけていること
韓国料理は美味しいけれど、白いご飯や麺類が中心になりがちです。そこで最近実践しているのが、食事の最初に野菜を食べること。サムギョプサルを食べるときのサンチュのように、まず野菜で胃を満たしてから主食を食べるようにしています。
また、過食を防ぐために「80%ルール」を心がけています。お腹いっぱいまで食べずに、腹八分目でやめる。これだけでも食後の眠気はかなり軽減されました。
血糖値の急激な変化を防ぐ工夫
特に効果を感じたのは、白米を雑穀米に変えたこと。韓国のマートで売っている「チャプコッパプ(잡곡밥)」は、玄米や黒米、もち麦などがミックスされていて、血糖値の上昇が緩やかになります。
飲み物も要注意です。食事中に甘い飲み物を飲むと血糖値が急上昇しやすいので、水かお茶にしています。韓国の伝統茶「オミジャチャ(五味子茶)」は、さっぱりしていて食事にもよく合います。
健康チェックのタイミング
もし食後の眠気に加えて、以下のような症状があれば病院で検査を受けたほうがいいかもしれません:
- 日中ずっと疲れが取れない
- 特定の食べ物の後だけ異常に眠い
- 体重の急激な変化
- 異常な喉の渇き
韓国の健康保険では、年に一度の健康診断で血糖値検査も受けられます。特に家族に糖尿病の人がいる場合は、早めのチェックが大切です。
食後の眠気は誰でも経験することですが、その程度や頻度によっては体からのサインかもしれません。ちょっとした食習慣の見直しで、午後の仕事効率もぐっと上がりますよ。今日のランチから、野菜を先に食べることから始めてみませんか。