トークノミクスは「トークン」と「エコノミクス」を合わせた言葉で、簡単に言えば仮想通貨がどう作られて配分されるかを決めた経済設計図です。ゲームでゲーム内通貨がどう発生して消えるかのルールを決めるように、コインの総発行量や配分方法、使い道などを前もって決めてあるんです。でも、なんでこれが重要なんでしょうか。トークノミクスがずさんだと、どんなに良い技術のプロジェクトでも失敗してしまうんです。
プロジェクトの生死を決めるトークノミクス
実は多くの投資家がコインの価格だけ見て投資してますが、本当に大事なのは別のところにあります。
例えば、あるコインが総100億枚発行されるとします。でも開発チームが70%を持っていたら?いつでもチームが売り抜けたら価格は暴落しますよね。実際に2022年のルナ騒動も似たような話でした。トークン供給構造に欠陥があったのに、これをちゃんとチェックしなかった投資家が大損したんです。
逆にビットコインはなぜ長く生き残ってるんでしょう。総発行量が2100万枚と決まっていて、4年ごとに採掘量が半分になる仕組みです。この希少性のおかげで「デジタルゴールド」と呼ばれて価値が認められているわけです。
投資前に必ずチェックすべきポイント
コイン投資する前に、これだけは確認してください。
トークン配分構造の確認
- チーム保有分:20〜30%以下が適正です
- ロックアップ期間:最低1年以上ロックされているか
- 投資家保有分:多すぎるとダンピングリスク
実際の使い道があるか トークンがただ取引所で売買するだけなら投機でしかありません。実際にプラットフォームで決済に使われたり、手数料として使われたり、具体的な用途が必要です。イーサリアムはネットワーク手数料、BNBはバイナンス取引所の手数料割引に使われてますね。
流動性管理も見逃せません
どんなに良いプロジェクトでも流動性がなければ取引できません。
取引量が少なすぎると買いたい時に買えず、売りたい時に売れません。さらに少数の大口が価格を自由に動かせてしまいます。だから初期の流動性プールがどれだけしっかり構築されているか、取引所上場計画はどうなっているか見る必要があります。
失敗したトークノミクスの共通点
失敗したプロジェクトにはいくつか共通点があります。
まず、チームや初期投資家の保有分が多すぎました。次に、トークンの実際の使い道がありませんでした。供給量管理に失敗し、コミュニティと透明性のない運営をしていました。
ちなみにトークノミクスが途中で変わることもあります。その時はなぜ変えるのか、誰に有利な変更なのかしっかり見極める必要があります。たいてい投資家に不利な方向に変わることが多いですから。
トークノミクス分析、難しくありません
ホワイトペーパーのトークノミクス部分だけちゃんと読めば半分は成功です。
総発行量、現在の流通量、ロックアップスケジュール、インフレ率といった基本情報が全部載ってます。CoinMarketCapやCoinGeckoでもこういった情報は簡単に見つかります。
次に気になるコインを見つけたら、価格チャートよりトークノミクスから調べてみてはどうでしょうか。