胸の真ん中やみぞおちの上あたりが焼けるような感じがします。酸っぱい水や苦い水が喉まで上がってくる不快感も一緒に現れます。これが胃酸逆流が始まるときに最初に感じる代表的な症状なんです。
毎年の胃カメラ検査で必ず言われる「胃酸逆流がありますね」という言葉。最初は大したことないと思っていたのに、症状が繰り返されるうちに日常生活に支障が出始めました。
食後の胸焼け、横になると悪化する不快感、喉に何か引っかかったような違和感まで。これらが単なる消化不良じゃなく、胃酸逆流のサインだったんです。
自分でできる胃酸逆流チェックリスト
最近1ヶ月で以下の症状をチェックしてみてください。3つ以上当てはまったら胃酸逆流を疑ってもいいかもしれません。
- 胸の中央やみぞおち上部が焼けるような感じ
- 酸っぱい水や苦い水が喉に上がってくる
- 食後にもたれたり消化が悪い感じ
- げっぷが多く、お腹にガスがたまる感じ
- 理由のない空咳が続く
- 声がかすれたり喉がよくイガイガする
- 喉に何か詰まったような違和感
- 胸の痛みや不快感（心臓疾患がない場合）
- 食べ物を飲み込むときに詰まる感じ
- 横になったり体を前に倒すと症状が悪化
このチェックリストは単に症状を確認するツールです。実際の診断は内視鏡検査や24時間食道pHモニタリング検査などの医学的検査で確定します。
最初はただの胸焼けだと思っていた症状
胃酸逆流が始まるとき、一番混乱するのは単純な胸焼けや消化不良と区別しにくいことです。特に胸の痛みは心臓疾患と混同しやすいんです。
逆流性食道炎による胸の痛みは、主にみぞおちから喉にかけて焼けるような感じがします。食後や横になった姿勢で悪化し、30分以上長く続く特徴があります。一方、心臓疾患の胸痛は締め付けられるような圧迫感があり、運動時に悪化して安静時に改善し、通常5-10分程度と短いんです。
胃酸逆流のもう一つの特徴は症状が繰り返すことです。一度二度現れて消えるのではなく、周期的に繰り返しながら頻度が増えていきます。特に過食したり脂っこいものを食べた後、お酒を飲んだ後に症状がひどくなる傾向があります。
放置すると危険な理由
胃酸逆流を単純な消化の問題と考えて放置する人が多いです。でも症状が頻繁に繰り返されると、慢性的な炎症が食道粘膜に持続的に生じて様々な合併症が発生する可能性があります。
食道損傷や食道狭窄、潰瘍、出血といった直接的な問題だけでなく、食道がんの発生リスクも高まる可能性があります。慢性的な胃酸逆流は咽頭炎、慢性咳、喘息悪化といった呼吸器合併症も引き起こすことがあります。
特に次のような場合はすぐに病院を受診すべきです：
- 胸焼けや胸痛が頻繁に繰り返される
- 食べ物が飲み込みにくい、嚥下困難がある
- 慢性的な咳や声枯れが続く
- 症状が日常生活に支障をきたすほどひどい
実践している管理方法
胃酸逆流の診断を受けてから、生活習慣を変えることが最も重要だと気づきました。薬物治療も必要ですが、日常での小さな変化が症状改善に大きく役立ちました。
食事量を減らして、ゆっくり食べる習慣をつけました。特に夕食は軽めにして、食後すぐに横にならないよう注意しています。コーヒーや炭酸飲料、辛いもの、脂っこいものもできるだけ避けるよう努力しています。
寝るときは枕を高くして、上体を15-20度ほど上げた状態で寝ています。最初は不便でしたが、慣れてくると胃酸が逆流する頻度が確実に減りました。体重管理も重要な部分です。腹部肥満は胃内圧を高めて逆流を悪化させることがあるからです。
ストレス管理も欠かせません。ストレスがひどいときに特に症状が悪化するのを経験しました。規則的な運動と十分な休息でストレスをコントロールしようと努力しています。
胃酸逆流は完治よりも管理が重要な疾患です。症状が現れたり消えたりを繰り返しますが、着実な管理で十分に日常生活を維持できます。何より症状が繰り返されるなら、専門医の相談を受けて正確な診断と治療を受けることが最も重要です。