ビットコイン市場で面白い現象が起きています。世界最大の資産運用会社ブラックロックはビットコインを買い続けているのに、155日以上保有していた長期投資家たちは大量に売却しているんです。
ブラックロックCEOのラリー・フィンクは「ビットコインは長期的に70万ドルまで上昇する可能性がある」と発言。実際、同社のビットコイン現物ETFは約58万BTCを保有しています。これは全供給量の2.6%という巨大な規模です。
ところが、オンチェーンデータを見ると奇妙な動きが。2025年5月から6月にかけて、ブラックロックが数千BTCをコインベースプライムへ移動させた形跡があるんです。機関投資家が取引所へ大量移動するのは、通常売却準備のサインと解釈されます。
なぜこんな矛盾した行動を?
実はこれ、ETF投資家からの解約請求への対応という側面があります。それと同時に、ビットコインからイーサリアムへの資金シフトも起きているようです。実際、同時期にイーサリアムETFへ約4,370億ウォン規模の追加買い入れがありました。
長期保有者が売る理由
155日以上ビットコインを保有する「長期保有者」の行動パターンが最近変わってきました。2025年7月の高値更新後、利益確定売りの56%が長期保有者によるものだったそうです。
彼らが売る心理的背景として、相当な含み益が積み上がった状態での利益確定欲求、過去の買い集め価格帯での抵抗線形成、市場ボラティリティ増加によるリスク管理などが考えられます。
時間軸の違いがカギ
機関投資家と個人長期保有者の最大の違いは時間軸です。
機関は5年、10年単位の超長期戦略でETFを通じた安定的な手数料収入を狙います。一方、個人は1〜2年の中期サイクルで直接的な利益確定を目指す。この視点の違いが、同じタイミングで正反対の行動を生み出しているんです。
実際に確認できるツール
市場の動きを自分で追跡したい場合は、GlassnodeやCryptoQuantなどのオンチェーン分析ツールが使えます。大口の動きをリアルタイムで把握できるので、データに基づいた判断ができるようになります。
暗号資産市場は従来の金融市場より透明です。すべての取引がブロックチェーンに記録されるので、大口がどう動いているか観察しながら、市場のパターンを学んでいけるのが面白いところです。
こうした相反するシグナルは、市場が成熟していく過程で起きる自然な現象かもしれません。一つの指標だけで判断せず、複数の視点から総合的に見ることが大切ですね。
本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を示唆するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。