実物資産トークン化(RWA)が300億ドル突破、機関投資家の参入が加速


実物資産トークン化(RWA)市場がついに300億ドルを突破しました。ブラックロックやフランクリンテンプルトンといった巨大機関が本格参入し、わずか1ヶ月で9%も成長しているんです。


RWAと従来資産の決定的な違い


従来の資産とRWAの最大の違いは「24時間取引可能」という点です。株式市場が閉まっていてもRWAトークンは取引が続いています。


さらに革命的なのは、不動産のような大きな資産を細かく分割して購入できること。1億円の建物の0.01%だけを買うことも可能になりました。


収益面でも違いがあります。トークン化された米国債は約5%の安定収益を提供しながら、スマートコントラクトで仲介手数料を大幅に削減。従来金融で数日かかっていた取引が数分で完了するため、効率性が全く異なります。


機関投資家がRWAに注目する本当の理由


2025年の最新データによると、調査対象の金融機関の78%がブロックチェーン統合予算を増やす計画だそうです。ブラックロックのBUIDLファンドはすでに22億ドルを超え、フランクリンテンプルトンのFOBXXも5億9400万ドル規模に成長しました。


機関投資家が特に魅力を感じているのは「即時決済」と「24時間取引」。従来金融でT+2日かかっていた決済が数分で終わります。スマートコントラクトで配当分配や規制遵守が自動化され、運営コストも大幅に削減されています。


数字で見るRWA市場の爆発的成長


2025年9月の最新データは驚きの数字を示しています。RWA市場は現在303億ドルを記録し、ユニークホルダー数は39万9千人を超えました。


2025年上半期だけで260%成長し、86億ドルから230億ドルに急上昇。最大のシェアを占めるのはプライベートクレジット(私募債)で45%の135億ドル規模。次いで米国債34%で82億ドル、不動産6%、コモディティ3%の順です。


2030年までの市場予測も驚異的です。マッキンゼーは2兆ドル、BCGは16兆ドル、スタンダードチャータードは30兆ドルと予想。幅はありますが、すべての機関が爆発的成長を予想している点が重要です。


オンチェーンRWAプロジェクトの実際のトークン構造


代表的なプロジェクトはそれぞれ異なる戦略を採用しています。


Ondo FinanceはERC-20トークンで米国債をトークン化し、毎日利息を自動精算。CentrifugeはNFT形式で不動産やローンをトークン化し、優先権トークン(DROP)と劣後トークン(TIN)に分けてリスク管理しています。


PAX Goldは1トークンが1オンスの金と連動し、いつでも実物の金と交換可能。Backed Financeはテスラのような株式を1:1でトークン化し、24時間取引を実現しました。


共通点はSPV(特別目的法人)を通じてオフチェーンで実物資産を安全に保管し、オンチェーンでトークンとして取引する構造。法的監査と規制遵守が必須となっています。


RWA投資で知っておくべきリスク


トークン化はバラ色ばかりではありません。最大の問題は「法的所有権の不確実性」。トークンを持っていても実際の資産の法的所有者になるわけではないんです。


オラクルリスクもあります。実物資産の価格をブロックチェーンに正確に反映するのは簡単ではなく、価格情報の誤りは大きな損失につながる可能性があります。


流動性リスクも無視できません。まだセカンダリーマーケットが十分に形成されておらず、急いで現金化するのが難しい場合があります。


ポートフォリオ構成では「分散投資」が答えです。一つの資産に集中せず、国債、不動産、コモディティなど多様に分けて投資するのがよいでしょう。最低3年以上の長期投資視点を持つことも大切です。


RWAは確かに革新的な技術ですが、まだ初期段階です。機関投資家の大規模参入で市場は急成長していますが、それだけ変動性も大きく不確実性も多いのが現実。十分に勉強して慎重にアプローチすることが重要です。


こんな感じで、最新の動向を追いかけていると、金融の未来が少しずつ見えてくる気がします。


Disclaimer: 本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を示唆するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。


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