ETF積立設定の仕組みと2026年夏に関心が高まる背景


ETF積立設定の基本情報と概要


信託報酬が年率0.05775%の投資信託より、年率0.03%を下回るETFの方がコストで明確に有利であるにもかかわらず、多くの個人投資家がETF積立に踏み出せずにいました。では2026年夏、その状況を一変させた証券会社の動きとは何だったのでしょうか。



通常の株式投資では一株単位での購入が必要ですが、ETF積立設定では証券会社によっては金額指定での購入が可能で、毎月1,000円や5,000円といった少額から始められます。SBI証券楽天証券マネックス証券といった主要ネット証券がそれぞれ独自のETF積立サービスを展開していて、対応銘柄数や最低積立金額はサービスによってかなり差があります。



実際のサービス内容を見ると、毎日・毎週・毎月といった積立頻度を自分で選べる柔軟さがあります。ドルコスト平均法で購入単価を均していく設計は、長期投資との相性がいい。新NISAの成長投資枠(年間240万円まで)を使った非課税積立にも対応しており、VOOQQQといった米国ETFへの円建て積立ができるサービスも増えています。設定の変更や停止はオンラインで完結するため、使い勝手の面でも大きな障壁はありません。



投資信託の積立と比べたとき、コスト面でのETFの優位性は長期になるほどじわじわと効いてきます。eMAXIS Slim全世界株式は投資信託の中では低コストの部類に入りますが、対応するETFには年率0.03%を下回るものも存在します。売買時に手数料が発生するケースもあるので、信託報酬だけでなくコスト全体を比較することが大切です。数十年単位の積立を前提にすれば、この差が運用成果に与える影響はけっして小さくありません。



2026年7月にETF積立設定が注目を集めている背景


2026年7月時点で「ETF積立設定」への関心が高まっているのには、いくつかの流れが重なっています。新NISAが始まって2年半、当初は投資信託からスタートした初心者が多かったのですが、積立経験を積んだ層が次のステップとしてより低コストなETFへの移行や併用を検討し始めているのがまず一つです。2024年1月開始の新NISA制度では成長投資枠でETFの購入が認められていて、その活用が本格的に広がってきた段階に差し掛かっています。



加えて、2026年6月から7月にかけて主要ネット証券各社がETF積立サービスの機能拡充を相次いで発表しました。これが検索数の増加に直結しています。具体的に確認されている動きを挙げると:



  • 国内主要ネット証券による米国ETF積立対応銘柄の拡充発表
  • 積立最低金額を100円単位に引き下げるサービス改定の実施
  • 新NISA成長投資枠でのETF積立に対応した画面UI改修の完了
  • 金融庁による2025年度NISA利用状況報告でのETF活用推奨の言及
  • SNS上での投資家コミュニティにおける積立ETF比較情報の大量拡散

これまでETF積立を見送っていた層にとって、参入のハードルが明確に下がったわけです。



相場環境も後押ししています。2026年7月時点の日経平均株価は3万8,000円台から4万円台の水準で推移しており、高値圏での一括投資に躊躇する個人投資家がドルコスト平均法を活用できるETF積立に引き寄せられています。相場水準が高い局面ほど、一括より積立を好む心理は強く働く傾向があります。



為替も無視できません。2026年に入ってから1ドル145円から155円の範囲で円安基調が続いており、外貨建て資産の円換算評価額が押し上げられやすい状況です。VOOVTといった米国ETFへの積立を新たに開始したり増額したりする動きが広がっているのも、この文脈で理解できます。為替リスクを意識しながらも分散投資の一環として外国ETF積立を取り入れる姿勢は、長期の資産形成において一定の支持を集めています。



証券会社のサービス競争がここまで激化している局面は、投資家にとってETF積立の条件が過去最も整った時期のひとつです。機能が充実するほど選択肢も増え、情報収集の必要性が高まるのは当然の話です。恩恵を最も受けるのは、低コストかつ少額から分散投資を始めたい長期投資家。証券会社間の競争が続く限り、その条件はさらに改善されていくでしょう。