オラクルコインならチェーンリンクじゃなくて、なぜPYTHなのか
PYTHコインはトークン発行量の85%がまだロックアップされています。これって投資家にとっては両刃の剣なんですよね。供給量が段階的に解放されると価格下落圧力になりえますが、同時に現在の流通量が限定的だから価格上昇の弾力性も大きいということです。
でも本当に重要なのは別のところにあります。PYTHはチェーンリンクと違って、伝統的な金融機関が直接データを供給している点です。Jump TradingやJane Streetのようなウォール街の大手プレイヤーが参加しているんですね。これは単なる「信頼性」の問題じゃありません。
実際にBinance、OKX、Bybitなど90以上の取引所と金融機関が直接価格データを提供しています。チェーンリンクが外部データを収集して検証する方式なら、PYTHはデータ生産者が直接供給する構造なんです。
Solanaベースだから速度は確実に違いますね
400ms以内でデータ転送が可能というのが、実際どれくらい速いかわかりますか?一般的なオラクルが数秒から数分かかることを考えると、ものすごい差です。特にDeFiで清算や裁定取引をする時は、この速度差がそのまま収益率の差につながりますよね。
手数料もSolanaらしく本当に安いです。イーサリアムベースのオラクルが一回のデータリクエストで数十ドルかかるなら、PYTHはセント単位です。開発者の立場では負担なくリアルタイムデータを使えるわけです。
現在40以上のブロックチェーンと250以上の価格フィードをサポートしています。EVMチェーンだけでなくAptos、Sui、Near、Cosmosまで連動しているのは、マルチチェーン時代にかなり有利なポジションです。
ただ、ここで注意すべき点があります。データエラー発生時にPYTHトークンホルダーの投票で補償金が決まるんですが、これが常に公正だという保証はありません。ガバナンス参加率が低かったり、大口ホルダーが結託すれば問題になる可能性がありますね。
トークンアンロック日程を見ると短期投資は慎重になるべきですね
全体100億個のうち、現在15億個だけが流通しています。残りの85億個が段階的に解放されるんですが、大規模アンロックがある時は価格圧力は避けられないでしょう。
実際に最近、クジラたちの売り動きも確認されています。大口投資家が供給を投げれば短期間で価格が急落する可能性がありますね。特にロックアップ解除時期と重なれば、その影響はさらに大きくなるでしょう。
でも前向きな面もあります。400以上の金融資産データを提供するということは、暗号通貨だけでなく株式、為替、商品までカバーするという意味です。Web3と伝統金融の架け橋役を果たせるということですね。
投資の観点から見ると、長期的にはオラクル市場自体が成長するでしょう。DeFiが発展するほど、信頼できる価格データの需要は増えざるを得ませんから。ただし短期的にはトークンアンロックと市場のボラティリティをしっかりチェックしながらアプローチする必要があります。
PYTHがチェーンリンクを完全に代替できるかはまだ未知数です。しかし速度とコスト面での優位性、伝統的金融機関の参加という差別化ポイントは確実にあります。投資されるなら、こうした特徴を考慮してポートフォリオの一部として組み入れるのが賢明かもしれませんね。