ビットコインの「20万ドル説」って本当?プロが見ている3つの指標を調べてみた


ビットコインが12万ドル近くまで上がってきて、SNSでは「20万ドルまで行く」「いや、そろそろ調整が入る」と意見が真っ二つ。正直、どっちを信じればいいのかわからなくなってきました。そこで、専門家たちが必ずチェックしているというオンチェーン指標を3つ、実際に見てみることにしたんです。


市場の温度を測る「MVRV Z-Score」


最初に調べたのがMVRV Z-Scoreという指標。名前は難しそうですが、要は「今のビットコインが割高なのか割安なのか」を教えてくれる温度計みたいなものです。


仕組みはこうです。今ビットコインが10万ドルで取引されているとして、みんなが実際に買った平均価格が5万ドルだったら、MVRVは2になります。この数字が大きいほど「今の価格は平均より高い」ということ。


Z-Scoreはその差が歴史的にどれくらい特別かを示しています。過去のデータを見ると、8を超えたら天井、0に近づいたら底値のサインだったことが多いんです。


今チェックしてみたら、Z-Scoreは2.5くらい。まだ過熱というほどではないので、上昇余地があるという見方もできます。


投資家の損益がわかる「SOPR」


次に見たのがSOPR。これは売っている人が利益を出しているか、損をしているかがわかる指標です。


1より大きければ平均的に利益確定中、1より小さければ損切り中。面白いのは、1を下回ると逆に底値のサインになることが多いんです。損してでも売る人が出尽くしたということですから。


今のSOPRは1以上をキープ中。まだ利益を出せている人が多いということで、これが続けば上昇トレンドも維持されそうです。


マイナーの動きを読む「Hash Ribbon」


3つ目のHash Ribbonは、ビットコインを採掘している人たちの行動を見る指標。採掘者は電気代などの経費がかかるので、価格が下がると保有分を売らざるを得なくなります。これを「マイナーの降参」と呼びます。


面白いのは、この降参の後に価格が回復し始めるタイミングが絶好の買い場になることが多いということ。過去のデータでは、Hash Ribbonの買いシグナル後の平均リターンが4000%以上だったという話もあります。


最近もこの買いシグナルが出たという分析を見かけました。採掘者たちが再び採掘を始めているということは、将来の価格に期待しているということかもしれません。


なぜ専門家でも意見が分かれるのか


同じデータを見ているはずなのに、なぜ意見が分かれるのでしょうか。


時間軸の違いが大きいようです。短期トレーダーは日々の値動きを重視し、長期投資家は数ヶ月単位のトレンドを見ています。また、金利や規制といった外部要因をどこまで重視するかも人それぞれ。


それに、ビットコインの歴史はまだ15年ほど。過去のパターンが今後も続くかは誰にもわかりません。


実際に使ってみて思ったこと


これらの指標を追いかけてみて感じたのは、一つの指標だけで判断するのは危険だということ。でも、複数の指標が同じ方向を示していたら、それなりに意味があるのかもしれません。


例えば、3つとも過熱を示していたら少し慎重になるべきだし、逆にすべてが底値シグナルを出していたら、チャンスかもしれない。


ただ、指標はあくまで過去のデータから作られたもの。未来を確実に予測できるわけではありません。でも市場の雰囲気を掴むには、けっこう役立つツールだと思います。


結局、20万ドルに行くかどうかは誰にもわからないけれど、こういう指標の見方を知っておくと、ニュースを読むときの理解が深まります。みなさんも興味があれば、これらの指標をチェックしてみてはどうでしょうか。無料で見られるサイトもたくさんありますよ。


Disclaimer: 本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を示唆するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。


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