リップル、3ドルの壁を前に何が起きているのか



リップルの価格が3ドル手前で足踏みしています。10月9日時点で2.9ドル前後を行き来しているこの状況、単なる調整なのか、それとも大きな転換点を迎えようとしているのか。チャートから見えてくるものを整理してみました。


3ドルという数字が持つ意味


チャートを眺めていると、3ドルはただの区切りの良い数字ではないことに気づきます。


2.75ドルから2.80ドルの価格帯で、かなりの量のXRPが買い集められているというデータがあります。つまり、多くの投資家がこの辺りを「底」と判断して買いを入れたわけです。現在、注目すべきサポートラインとレジスタンスラインはこんな感じです。


強力なサポート(支持線)

  • 2.80-2.85ドル:ここが最後の砦
  • 2.74ドル:8月から何度も試された重要ライン
  • 2.60ドル:これを割ると厳しい展開

主要なレジスタンス(抵抗線)

  • 3.00-3.10ドル:心理的な壁+実需の売り
  • 3.33ドル:直近の高値
  • 3.50-3.65ドル:7月につけた年初来高値

チャートが示す三角収束


週足チャートを見ると、7月の高値3.65ドルからの下落トレンドラインと、2.74ドル付近のサポートラインが徐々に接近しています。いわゆる「三角収束」というパターンです。


こういうパターンは、しばらく横ばいが続いたあと、どちらかに大きく動くことが多いんです。


もし3.10ドルを上抜けたら、3.66ドルまで23%ほどの上昇余地があります。逆に2.74ドルを下抜けると、2.40ドルあたりまで下落するリスクも出てきます。


取引量が語ること


日々の取引量が50億ドルを超える日が増えています。これは機関投資家が静かにポジションを作っているサインかもしれません。


興味深いのは、コインベースなど大手取引所のXRP在庫が大きく減っているという報告です。供給不足の兆候とも取れます。


10月のETF承認が鍵


10月18日から25日にかけて、6つのXRP現物ETFの承認判断が予定されています。


承認されれば、機関投資家の資金が流れ込んで価格を押し上げる可能性があります。ただ、ビットコインやイーサリアムのETFローンチ時には「材料出尽くし」で一時的に価格が下がったこともありました。XRPでも同じような動きが起きるかもしれません。


ここ最近のXRPの動き


実は、10月というのはXRPにとって歴史的にあまり良い月ではありませんでした。2013年以降、10月は12回中7回がマイナスリターンだったそうです。


でも、第4四半期全体で見ると話は違います。平均で51%上昇しており、2024年の第4四半期は240%も急騰しました。つまり、10月に調整があっても、11月から年末にかけて盛り返すパターンが多いということです。


テクニカル指標から見えるもの


現在のRSI(相対力指数)は36前後で、やや売られすぎの水準に近づいています。移動平均線を見ると、20日線と50日線が2.92-2.93ドル付近にあり、価格はその下で推移しています。


ボリンジャーバンドの幅が狭まっているのも気になるところです。これは近いうちに大きな値動きが来る予兆かもしれません。


現実的なシナリオ


強気シナリオ(3.10ドル突破時)

  • まず3.33ドルを目指す
  • 次に3.65ドル(年初来高値)
  • 楽観的に見れば5.00ドルも視野

弱気シナリオ(2.74ドル割れ時)

  • 2.60ドルまで下落
  • さらに崩れると2.40ドル
  • 最悪2.00ドル付近も

リスク要因も忘れずに


アメリカで政府機関の閉鎖が起きると、ETF承認が遅れる可能性もあります。また、ブラックロックなど大手機関がXRP ETFに参加しないという報道もありました。


マクロ経済の動き(金利や為替など)も価格に影響します。


今後の見通し


3ドル前後というのは、技術的にも心理的にも重要な分岐点です。三角収束パターンの頂点、複数の抵抗線、そしてETF承認という材料が、すべてこのタイミングで重なっています。


テクニカルアナリストたちは、3.00ドルを突破すれば3.60-3.66ドルを目指すと見ています。でも2.74ドルを失うと、さらなる下落は避けられないでしょう。


ソウルで暗号資産を見ていると、日本でも韓国でも、リップルへの関心は相変わらず高いです。特に国際送金の実需が見込まれる点が評価されているようです。


今は様子見の時期かもしれません。チャートが方向性を示すまで、そして10月18日のETF判断が出るまで。焦らず、リスクを管理しながら、チャンスを待つのが賢明だと思います。


Disclaimer: 本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を示唆するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。


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