3度の暴落を乗り越えてきたビットコインの歴史から見えた「強さの理由」


ビットコインの価格が大きく下がったとき、誰もが「もう終わりかもしれない」と感じたのではないでしょうか。しかし、過去16年の歴史を振り返ると、大きな暴落はわずか3回。そして、その度に力強く復活してきました。なぜビットコインはこれほど強いのか。その秘密は、私たちが普段あまり意識しない「半減期」と「市場の裏側で起きている変化」にありました。


過去の暴落から気づいた「意外なこと」


大きな価格上昇の後には、必ず調整期が訪れる。これは、ビットコイン投資を始めて初めて実感したことでした。


過去の半減期(2012年、2016年、2020年)を振り返ると、新規発行の報酬が半分になった直後、すぐに価格が上がるわけではありませんでした。むしろ、本格的な上昇トレンドに入るまで、平均して約1年(518〜546日程度)もの時間を要していたのです。


この「タイムラグ」こそが、短期的な価格変動があっても長期的な構造が崩れないことを示しています。市場は、感情的な反応ではなく、時間をかけてその仕組みが機能するのを待っているのです。


ビットコインが「じわじわ」強くなる仕組み


では、なぜこの「タイムラグ」があっても復活できるのでしょうか。その答えは、ビットコインの根幹にある「供給のルール」にあります。


約4年ごとに新規発行量が半分になる半減期。これは、流通量を減らすことで資産の希少性を高める、数学的な仕組みです。つまり、新しいビットコインが市場に出回るペースが着実に落ちていくということ。


需要が一定であれば、時間が経つほど価格には上昇圧力がかかる構造になっています。この「供給の絞り込み」が、短期的な暴落を乗り越える土台となっているのです。直近の2024年半減期でも、過去のような爆発的な上昇は見られないものの、この構造は着実に機能し続けていると考えられます。


注目すべき「市場の成熟」と「新しい買い手の登場」


さらに見逃せないのが、市場の「質」の変化です。


日本でも注目度が高まっていますが、アメリカでビットコインの現物ETFが承認されたことは、大きな転換点となりました。これにより、ブラックロックをはじめとする世界的な巨大ファンドが、想像を超える規模でビットコインを保有し始めています。


こうした「機関投資家」の参入は、単に価格を押し上げるだけでなく、市場全体の信頼性と安定性を高める効果をもたらしています。短期的な変動はあっても、巨額の資金による「下支え」が、構造的な強さを裏付けているのです。


ビットコインは、もはや単なる投機的な資産ではありません。「供給が絞られるルール」と「世界規模の資金の流れ」に支えられた、新しい形のデジタル資産へと進化しつつあります。目先の価格変動に一喜一憂するのではなく、こうした構造的な強さを理解することが、何より大切だと感じています。


Disclaimer: 本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を約束するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。


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