エアフライヤーで野菜を焼く時、ホントに「これだけ」でいいんですか?

緑色のシャツを着た笑顔の女性が、ポテト、ニンジン、ブロッコリー、赤玉ねぎが美しくローストされた黒いエアフライヤーのバスケットを掲げています。手前の木製のまな板には、調理前のニンジン、赤玉ねぎ、サツマイモ、ブロッコリーの小房など、切りたての生野菜が並んでいます。明るいキッチンカウンターの窓際では、エアフライヤーが背景にあり、自然光が差し込んでいます。スパイスとオリーブオイルが入った小さな器もカウンターに置かれています。


エアフライヤーは、油を使わずにヘルシーでおいしい料理ができると大人気です。特に野菜を焼くと、外はカリッと、中はホクホクに仕上がるので最高ですよね。でも、全ての野菜がエアフライヤー向きかというと、実はそうではないのです。調理法のコツを知らないと、せっかくの野菜がパサパサになったり、焦げ付いたりしてしまいます。多くの人が見落としがちな、「最適な野菜」「避けるべき野菜」の選び方、そしてプロも使う焼き方のひと工夫をここでご紹介します。


エアフライヤーが本領を発揮する「勝利の食材」


エアフライヤーの強みは、熱風で食材の表面を一気に乾燥させ、カリッと焼き上げることです。この特性を最大限に活かせるのは、「根菜類」や「固い食感の野菜」です。


  • じゃがいも、さつまいも、にんじんなどの根菜は、高熱で焼くことで内部のデンプンが糖に変わり、強い甘みとホクホク感が増します。

  • ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツは、外側が適度に焦げて香ばしくなり、中は蒸し焼きのようにもっちりとした食感が楽しめます。

  • ピーマンやパプリカは、短時間で焼くと表面にツヤが出て、甘みが凝縮されます。


調理の際は、焦げ付きを防ぎ、ムラなく火を通すために、普段よりも少し厚めに、均一なサイズに切るのが成功の鍵です。


失敗しやすい「要注意な食材」と賢い使い方


一方で、エアフライヤーの熱風調理が苦手とする野菜もあります。これらの野菜を使うときは、ちょっとした工夫が必要です。


  • 葉物野菜(ほうれん草、ケールなど): 軽くて薄いため、熱風で飛び散りやすく、焦げ付きやすいです。また、すぐに水分が抜けてしまい、ぱさぱさになりやすい欠点があります。これらは炒め物や茹でて使うほうが賢明です。

  • 水分が多い野菜(きのこ、薄切りにした玉ねぎなど): 水分が多すぎると、揚げ焼きではなく「蒸し料理」のようになってしまい、カリッとした食感が出にくいです。きのこ類を使う際は、キッチンペーパーで表面の水分をしっかり拭き取ってから、少量の油をまぶすと、食感が良くなります。


シェフも実践する「カリッと仕上げる」焼き方の裏技


ただ焼くだけではもったいないです。プロが使うテクニックを取り入れて、野菜のポテンシャルを最大限に引き出しましょう。


  • 油の選択と塗布: 野菜は脂質が少ないため、そのまま焼くと乾燥しやすいです。発煙点の高いアボカドオイルや米油などをスプレーで少量吹きかけると、カリッと仕上がり、水分が逃げるのを防げます。

  • バスケットに詰め込みすぎない: 食材を重ねてしまうと、熱風が全体に行き渡らず、火の通りにムラが出ます。バスケットには食材を広げて一層に並べるように心がけてください。

  • 途中で「振る」: 調理時間の半分が過ぎた頃に、バスケットを取り出して軽く振るか、トングで裏返すと、熱が均一に伝わり、ムラなくきつね色に焼き上がります。


これらの小さな工夫をするだけで、いつものエアフライヤー野菜が格段においしくなります。ぜひ、この焼き方の秘密を試して、食卓を豊かにしてください。