MacBook M5プロが登場してもMacBook Air M4を選ぶべき理由

明るい窓辺のモダンな木製デスクに、シルバーのMacBook Air M4(左)とスペースグレイのMacBook Pro M5(右)が並んでいます。Airは通常のデスクトップ画面を、Proはプロフェッショナルなデータ分析または音楽制作ソフトウェアの画面を表示しています。デスク上には植木鉢、マウス、コーヒーカップ、そして本が置かれており、快適で集中できる作業環境を表現しています。


最新のMacBook Pro 14インチM5基本チップモデルが発売されましたが、私はあえてMacBook Air M4を推します。その理由は、多くのユーザーにとってM5の性能向上は価格に見合わないからです。日常的な使い方やクリエイティブな作業でも、M4 Airが提供するパフォーマンスと携帯性、そして何より価値のバランスが、現時点では最も優れているのです。


M5基本チップとM4の性能差はほとんど体感できない


新たに登場したM5基本チップは、M4に比べてCPU性能が約15%ほど向上したとされています。しかし、この数字はあくまでベンチマーク上の話です。


  • 日常作業では差を感じない ウェブ閲覧や資料作成、軽い写真のレタッチといった一般的なタスクでは、M4の処理速度で既に限界を感じることはありません。M5のわずかなスピードアップのために高額な出費をするのは、費用対効果が低いと言えます。

  • AI機能の活用もM4で十分 M5はNeural Engineの性能が強化されましたが、現在、一般ユーザーが利用するほとんどのAI関連機能(画像処理や音声認識など)はM4チップでも完全に、そして快適に動作します。AIモデルをゼロから開発するような専門家でなければ、M5の優位性は実用レベルでは見えにくいものです。


Air M4が提供する真の価値を再評価


M5 Proモデルの「高性能」という魅力は理解できますが、MacBook Air M4が持つトータルバランスは、多くのユーザーのニーズを深く満たします。


  • 無音の快適さと軽快な携帯性 MacBook Airはファンレス設計のため、どれだけ負荷をかけても完全に無音です。また、15インチモデルであっても重量は約1.51kgと軽量。M5 MacBook Pro 14インチの1.55kgと比較してもほとんど差がなく、毎日持ち運ぶ上で大きなストレスがありません。

  • 広々とした15インチ画面の優位性 M4 Airでは15インチモデルを選べるのが大きなメリットです。複数のウィンドウを開いてマルチタスクを行う際、大画面は作業効率を劇的に向上させます。価格を抑えつつ大画面を使いたいユーザーにとって、この選択肢は非常に魅力的です。

  • 価格戦略の最適解 M5 Proはプロ仕様の高価格帯を維持しています。一方、M5発売後のM4 Airは価格が下がる傾向にあり、予算に余裕を持たせることができます。この浮いた予算を、ストレージやメモリのアップグレードに回すのが最も賢い選択です。


最適なモデルは「あなたが何をするか」で決まる


結局、どちらを選ぶかは使用目的予算で判断すべきです。


  • MacBook Air M4を選ぶ方 大学生、ビジネスパーソン、ライトユーザー、動画編集(FHD、軽度な4K)、携帯性を最重視する方におすすめします。静かで十分な性能を、最もリーズナブルに手に入れられます。

  • MacBook Pro M5を選ぶ方 高解像度の映像クリエイター(6K以上)、大規模な3Dモデリング、常にPCに高い負荷をかける開発者など、持続的な最高性能と高リフレッシュレートのディスプレイが必要なプロフェッショナル向けです。


あなたが求めるものが「必要十分な性能と優れた携帯性」であるならば、今、MacBook Air M4を選ぶのが、最も満足度の高い購入になるはずです。