テスラのニュースを追ってたら、「未来」の形が違って見えてきた話。



イーロン・マスク氏は、もうテスラを「電気自動車の会社」とは考えていないようです。彼の頭の中は、どうやら完全に別の場所に向かっています。


それが「ロボタクシー」と、人間型ロボットの「オプティマス」です。この2つが、将来のテスラの企業価値のほとんどを占めることになるとまで言っています。自動車メーカーから、AIとロボットの企業へ。これは、テスラの価値を根本から見直す必要がある、というサインなのかもしれません。


街の景色を変えるロボタクシー


ロボタクシーは、単に「運転手がいないタクシー」というだけではありません。24時間、ほぼ休みなく稼働し続ける「利益を生むシステム」そのものです。


従来のタクシーや自家用車は、1日の大半を駐車場で過ごします。ですが、ロボタクシーは人間が運転しない分、圧倒的に高い稼働率を実現できる可能性があります。この期待感だけでも、2025年にはテスラの株価が短期間で40%近くも急上昇したことがありました。


もちろん、すぐに実現するわけではありません。技術的な課題もありますし、何より「安全性」と「規制」という大きな壁があります。


日本での導入は?


アメリカや中国が政府主導で規制緩和を急いでいますが、日本でも自動運転(レベル4)の導入に向けた動きは始まっています。


特に日本では、過疎地などでのドライバー不足が深刻な問題になっており、新しい移動手段への期待は静かに高まっています。ただ、私たちの生活で「当たり前」になるには、社会的な合意も含め、もう少し時間がかかりそうですね。


本当の主役は「オプティマス」?


マスク氏が本当に見据えている未来は、もしかすると車ですらないかもしれません。「オプティマス」という名前の人型ロボットです。


彼は「テスラの価値の8割はオプティマスになる」とまで話しています。これは、工場での単純作業から、物流、サービス業まで、人間が行う「労働」そのものを置き換える可能性を秘めているからです。


2026年からの本格的な量産を目指し、将来的には年間100万台を生産する計画だとか。価格も、一般的な乗用車より安くする(約2万ドル以下)ことを目標にしています。


とはいえ、こちらも課題は多いようです。部品の調達が遅れたり、関節の熱問題といった技術的な壁にぶつかったりして、当初の生産目標達成は遅れている模様です。


なぜ「車」から「ロボット」へ?


なぜ、これほどまでにロボタクシーとオプティマスにこだわるのでしょうか。


それは、テスラの「稼ぎ方」を根本から変えるためだと考えられます。自動車は、一度販売してしまえば基本的に終わりです。しかし、ロボタクシーはサービスとして、走り続ける限り継続的にお金を生み出します。


オプティマスも同様です。ロボット本体の販売だけでなく、その後のソフトウェア更新やメンテナンスを通じても収益が期待できます。


結局のところ、テスラは自社が持つAI、バッテリー、そして大量生産の技術を使って、「移動」や「労働」といった社会のインフラそのものを、自分たちのプラットフォームに置き換えようとしているのかもしれません。


もちろん、すべてが計画通りに進むとは限りません。技術的な問題や各国の規制、そして何より「社会がそれを受け入れるか」という大きなハードルがあります。


テスラが本当に「車屋さん」を卒業して、AIロボット企業になるのか。その壮大な構想がどこまで現実になるのか、これからも見守っていくことになりそうです。


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