AGG ETFに1日で7億ドルも資金が集まった、というニュースを見かけました。 すごい金額ですよね。みんな急に守りに入ったのかな、それとも何か別の理由があるのか。
ちょっと気になって、今なぜAGGがこれほど注目されているのか、その中身を見てみることにしたんです。 どうやら理由は、単に「安全だから」というだけではないようでした。
なぜAGGが選ばれるのか
まず、AGGというのは、アメリカの信用度が高い債券を、文字通り数千種類も集めたパッケージ商品のようなものです。 アメリカの国債や、しっかりした会社の社債、住宅ローン関連の債券などがバランスよく入っています。
これだけ分散されていれば、どれか一つの債券がダメになっても、全体への影響はとても小さい。この「手堅さ」が、先行きが不透明な今の状況で、あらためて見直されている感じですね。
本当の狙いは「金利」?
でも、ただ守りたいだけなら、現金で持っておくという選択肢もあります。 AGGにこれだけのお金が流れているのには、もう一つ、もっと積極的な理由があるように思います。
それは「金利」です。 2025年の後半あたりから、アメリカの金利が下がっていくのではないか、という見方が市場では増えていますよね。
債券の価格は、金利とシーソーのような関係にあります。 金利が下がると、すでに出回っている(金利が高い時の)債券の価値は上がります。 つまり、多くの人が「金利が下がる前に買っておけば、将来の値上がり益も期待できる」と考えているわけです。
AGGには「デュレーション」という数字があって、これが約6年となっています。 ものすごく簡単に言うと、これは金利が1%動いたときに、価格が何%くらい変動するかの目安です。 もし金利が1%下がれば、AGGの価格は理論上、約6%上がる可能性がある、ということです。(もちろん、逆に金利が上がれば、その分下がるリスクもありますが)
似ているBNDやSCHZとの違い
AGGとよく似た債券ETFに、BNDやSCHZがあります。 どれもアメリカの優良な債券を集めたものなので、中身や値動きはほとんど同じです。
じゃあ何が違うのかというと、主な違いは「手数料(経費率)」と「取引のしやすさ(流動性)」ですね。
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AGG (iShares):手数料は年0.05%。取引量が圧倒的に多く、いつでも売買しやすいのが特徴です。一番スタンダードな選択肢かもしれません。
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BND (Vanguard):手数料は年0.03%。3つの中では一番安いです。デュレーションがAGGより少しだけ長い(約6.5年)ので、金利の変動にもう少し敏感です。
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SCHZ (Schwab):手数料は年0.04%。AGGとほぼ同じような内容で、手数料が少しだけ安い、という位置づけです。
手数料は長期で持つほど効いてくるので安いほうがいいですが、わたしは取引のしやすさも同じくらい大事だと考えています。このあたりは、何を優先するかで好みが分かれるところですね。
インフレ対策は別に必要かも
AGGはとても安定的ですが、一つだけ注意しておきたい点があります。 それは「インフレ」です。
AGGは普通の債券を集めているので、世の中の物価がどれだけ上がっても、決まった利息しかくれません。 もしインフレが予想以上に進むと、もらえる利息の価値が実質的に目減りしてしまう可能性があります。
もしインフレへの備えもしっかりしたいなら、AGGとは別に、TIPS(ティップス)と呼ばれる物価連動国債のETFを組み合わせるのが一般的なようです。 TIPSは物価が上がった分だけ元本が増える仕組みなので、インフレのダメージを防いでくれます。
例えば、AGGとTIPSを7対3とか、6対4といった割合で組み合わせる。あるいは、不動産(REITs)や金(ゴールド)のように、インフレに強いとされる資産をポートフォリオに少し加える、といった工夫です。
AGGに大きな資金が集まっているのは、守りを固めつつも、金利低下による利益も狙いたい、という今の市場の雰囲気を素直に映しているように見えます。
2025年に入ってからのAGGの成績も安定していますし、約3.78%ほどの月々の分配金(配当のようなもの)が安定的にもらえるのも魅力です。
こういう大きな資金の流れを見ると、自分自身の資産の置き場所をどうするか、あらためて見直す良いきっかけになりますね。