9月になると仮想通貨が下がるって、本当にデータで証明できるの?


コイングラスのデータを見てびっくりしました。過去12年間でビットコインが9月に下落した確率が67%もあるんです。平均収益率もマイナス3.7%から6%の間で、12ヶ月の中で最も成績が悪い月でした。


トレーダーたちが「9月効果」とか「9月の呪い」って呼んでいるのも、ただの迷信じゃなかったんですね。実際のデータが裏付けている季節的なパターンだったわけです。


なぜ9月なのか、理由を調べてみた


アメリカの連邦政府の会計年度が10月から始まるって知ってましたか?9月末になると、機関投資家や年金基金が大規模なポートフォリオ調整をするんです。リスク資産を減らして現金を確保する動きが出てきます。


株式市場も同じように揺れるけど、仮想通貨はリスク資産の中でも特に変動が激しいので、影響をもっと大きく受けちゃうんです。実際、2014年と2019年の9月には、ビットコインがそれぞれ19%、13%も暴落しました。


夏休みシーズンが終わると取引量も減ります。取引量が減ると価格の変動性はかえって大きくなって、このとき売り圧力がちょっとでも強まると、価格が大きく下がることがあるんです。


さらに9月はアメリカFRBの重要な金利決定がある月でもあります。これも市場心理に影響を与える要因になっています。


ビットコインだけじゃない、イーサリアムも同じ


イーサリアムはもっとひどいんです。2016年以降の9月平均損失率がマイナス6.4%で、ビットコインより下落幅が大きかったです。リップルやトロンといった主要アルトコインも、9月には大体2〜3.5%程度下がる傾向を見せています。


面白いのは、9月が「アルトコインシーズン」の終わる時期だということ。資金がアルトコインからビットコインに戻る現象が繰り返されるんですが、これを「ビットコインドミナンス上昇」と呼びます。


簡単に言えば、投資家が不安になるとまだましなビットコインに戻るということです。でも例外もあって、ソラナのように9月にむしろ反発を見せたコインもありました。


2025年9月はどうなるか


今年はちょっと違う変数があります。CMEフェドウォッチのデータによると、9月の利下げ確率が70〜80%もあるんです。金利が下がれば通常は流動性が増えて、リスク資産にはプラスになります。


でも同時に、ビットコインとイーサリアムのETFから大規模な資金流出が起きています。8月末からイーサリアムETFだけで約4億6千万ドルが流出しました。ブラックロックのような大手が資金を引き上げているのは、短期的にはネガティブな信号です。


実際に使える対策


9月パターンの活用法としては、2月中旬から少しずつ買い始めて、8月末から9月初めに一部利益確定を検討する。そして10月以降の第4四半期の強気相場に備える、というのが一つの戦略です。


リスク管理の観点では、9月は現金比率を高める時期として活用できます。アルトコインよりビットコインの比重を高めるのも一つの方法です。レバレッジ取引は特に注意が必要ですね。


長期投資家にとっては、むしろ買い増しのチャンスとして活用できるかもしれません。


データがすべてを決めるわけじゃない


12年間の統計は確かに意味があります。でも2023年と2024年のように9月に上昇した年もありました。統計は確率に過ぎず、絶対的な法則ではないんです。


季節的パターンは参考資料として活用しつつ、その時のマクロ経済状況、規制ニュース、技術的発展といった他の要因も一緒に見る必要があります。


9月の弱気パターンを知ることと、それを利用することは別の問題です。データは傾向を示してくれるだけで、未来を確定してくれるわけじゃありません。


市場はいつも私たちを驚かせる準備ができていますから。


本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律・会計上の助言を行うものではありません。記載内容の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の成果を示唆するものでもありません。暗号資産への投資は価格変動が大きく、高いリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。


FRBの利下げ、25bpと50bp どちらが暗号資産市場により大きく影響するか