ビットコインのクジラアドレスが史上最高値を記録しています。100万ドル以上保有するアドレスがどんどん増えているのに、実は全体のビットコインの26%を上位0.01%が持っているって、なんだか皮肉ですよね。脱中央化を叫んでいたビットコインが、結局また新しい富のピラミッドを作っているんです。
クジラは増えても市場は狭くなっています
2025年に入ってから、ビットコインのクジラアドレスが目に見えて増えました。でもこれ、必ずしも良いサインだけじゃないんです。クジラが多くなるということは、大規模な資本が入ってくるという意味でもありますが、同時に少数が市場を左右できるという危険信号でもあります。
実際にクジラ一匹が動くと、市場全体が揺れ動きます。数日前にも14年ぶりに目覚めたクジラが86億ドルを移動させて、市場が大騒ぎになりました。こんなことが繰り返されると、一般投資家はどんどん不安になってしまいます。
特に機関投資家が本格的に参入してから、状況がもっと複雑になりました。安定性と流動性をもたらすとは言いますが、結局大口同士のゲームになっていく感じがします。
脱中央化は理想で、現実は中央化です
ビットコインが最初に出てきた時、一番強調していたのが脱中央化でした。銀行なしで、政府の介入なしで、みんなが平等な金融システムを作るという話でした。でも今の現実を見るとどうでしょう。
初期のマイナーと大口投資家がほとんどを占めています。新しく入ってくる人たちは、すでに高くなった価格で少しずつ買うしかありません。これが本当に私たちが夢見た平等な世界なのか、疑問に思います。むしろ伝統的な金融よりもひどい富の集中が起きているんじゃないでしょうか。
それにビットコインは全部で2100万枚しかありません。希少性のために価格は上がりますが、結局持っている人の資産価値だけが高くなる構造です。後から来た人たちはどんどん高い値段を払わなければならず、格差は広がり続けます。
それでも変化の種はあります
もちろん悪い面だけじゃありません。クジラが売っても市場が持ちこたえているのを見ると、以前よりは確実に成熟しています。小口投資家も増えていますし、いろんな活用事例も出てきています。
大事なのは、こういう問題を認識して改善しようとする努力です。一部では保有量制限や取引税のような規制を議論したりもしています。技術的にももっと公平な分配方式を考えています。
ビットコインが完璧な答えではありません。でも少なくとも既存の金融システムの問題点を明らかにして、新しい可能性を見せたのは確かです。これからどう発展させていくかは、私たち全員の宿題のような気がします。
今投資を考えているなら、単純に価格上昇だけを期待するより、こういう構造的な問題も一緒に考えてみるといいと思います。結局持続可能なシステムになるためには、みんなが参加できる構造にならなければいけませんから。
ソウルから見ていると、韓国の暗号資産市場も同じような問題を抱えています。みんなが平等に参加できる金融の未来、本当に実現できるんでしょうか。